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ニキビ跡には3つのタイプがある?クレーターの種類と原因を解説

ニキビ跡には3つのタイプがある?クレーターの種類と原因を解説

ニキビ跡には3つのタイプがある?クレーターの種類と原因を解説

ニキビが治ったあとも、肌に赤みや茶色い色素沈着、凹凸が残ってしまうことがあります。

なかでも、肌がへこんだように見える「クレーター状のニキビ跡」は、メイクでも隠しにくく、長年のお悩みにつながることがあります。

実は、クレーター状のニキビ跡にはいくつかの種類があり、凹みの形状や深さによって、適した治療方法が異なります。

今回は、ニキビ跡ができる原因と、代表的な3つのタイプについて、医学的な研究データも交えながら解説します。

ニキビ跡はなぜできる?

ニキビ跡は、ニキビによる炎症が皮膚の深い部分にまで及び、皮膚組織がダメージを受けることで生じます。

通常、皮膚は炎症が治まるとともに修復されますが、炎症によってコラーゲンなどの組織が破壊され、十分に修復されなかった場合、肌に凹みが残ることがあります。

ニキビ跡ができる仕組み:ニキビの発生、炎症の拡大、組織の破壊、ニキビ跡の形成までの4段階と、健康な皮膚と炎症後の皮膚の違い
POINT

特に、炎症の強いニキビや、同じ場所に繰り返しできるニキビでは、瘢痕(はんこん)が形成されるリスクが高くなります。

研究データ1つのニキビからクレーターができる確率は?

2017年に発表された研究では、中等度の顔面ニキビがある32名を対象に、ニキビ病変と萎縮性瘢痕の形成について調査が行われました。

その結果、1つのニキビ病変から萎縮性瘢痕が形成される確率は5.7%と報告されています。

また、形成された瘢痕のうち、約66.2%は6か月後の研究終了時点でも残存していました。

この研究は対象者が限られているため、すべてのニキビに同じ確率が当てはまるわけではありません。

しかし、1つひとつのニキビが、将来的に凹みのあるニキビ跡につながる可能性があることを示しています。

参考文献:Tan J, et al. Prospective Study of Pathogenesis of Atrophic Acne Scars and Role of Macular Erythema. Journal of Drugs in Dermatology. 2017.

ニキビ跡は大きく3つに分類される

ニキビ跡には、主に次のような種類があります。

①赤みのあるニキビ跡(炎症後紅斑)

ニキビの炎症が治まったあとも、赤みが残っている状態です。

②茶色いニキビ跡(炎症後色素沈着)

炎症によってメラニン色素が増加し、茶色いシミのように見える状態です。

③凹凸のあるニキビ跡(瘢痕)

炎症によって皮膚組織が損傷し、肌に凹みや盛り上がりが残った状態です。

それぞれ原因や皮膚の状態が異なるため、治療方法も変わってきます。

クレーター状のニキビ跡には3つのタイプがある

ニキビ跡の3タイプ比較:アイスピック型・ボックスカー型・ローリング型の見た目と皮膚断面の違い

皮膚がへこんだ状態のニキビ跡は「萎縮性瘢痕(いしゅくせいはんこん)」と呼ばれます。

代表的なものとして、アイスピック型・ボックスカー型・ローリング型の3種類があります。

① アイスピック型小さく深い凹み

アイスピックで刺したような、小さく深い凹みが特徴です。

  • 開口部が小さく、直径2mm未満のものが多い
  • V字型に深くへこんでいる
  • 皮膚の深い部分まで達している場合がある

表面の凹みは小さく見えても、内部では深い部分まで組織が損傷していることがあります。

そのため、皮膚表面へのアプローチだけでは改善が難しい場合があります。

② ボックスカー型輪郭がはっきりした凹み

四角形や円形に近い形で、凹みの縁がはっきりしているタイプです。

  • 凹みの輪郭が明瞭
  • 底が比較的平らになっている
  • 浅いものから深いものまである

浅いボックスカー型と深いボックスカー型では、適した治療方法が異なることがあります。

③ ローリング型なだらかで広い凹み

肌の表面が波打つように、ゆるやかにへこんでいるタイプです。

  • 凹みの範囲が比較的広い
  • 境界がなだらか
  • 光の当たり方によって凹凸が目立つことがある
POINT

ローリング型では、皮膚の内部に形成された線維性の組織が、皮膚を下方向に引っ張っている場合があります。

このような状態では、癒着した組織を剥離する「サブシジョン」などが治療の選択肢となります。

研究データニキビ跡で多いのはどのタイプ?

医学文献では、クレーター状のニキビ跡(萎縮性瘢痕)について、種類別の割合が報告されています。

ニキビ跡の種類 文献で報告された推定割合
アイスピック型 約60〜70%
ボックスカー型 約20〜30%
ローリング型 約15〜25%

参考文献:Fabbrocini G, et al. Acne Scars: Pathogenesis, Classification and Treatment. Dermatology Research and Practice. 2010.

これらは過去の文献に基づく推定値であり、すべての患者さんに当てはまる割合ではありません。また、複数のタイプが混在することもあり、割合の合計は100%になりません。

このデータから、アイスピック型は比較的多くみられるニキビ跡のタイプであることがわかります。

ただし、実際には一人の患者さんに複数のタイプが混在していることも珍しくありません。

例えば、頬の一部にはアイスピック型、別の部分にはローリング型がみられるケースもあります。

POINT

そのため、ニキビ跡の治療では、凹みの形状だけでなく、深さや範囲、皮膚の状態を総合的に確認することが大切です。

ニキビ跡は種類によって治療方法が異なる

クレーター状のニキビ跡は、皮膚の内部に瘢痕が形成されているため、スキンケアだけで十分に改善することは難しい場合があります。

美容皮膚科では、凹みの種類や深さに応じて、レーザー治療、ニードルRF治療、サブシジョン、TCAクロス、キュアジェットなど、さまざまな治療方法が検討されます。

ニキビ跡に対する主な治療方法

ポテンザ

マイクロニードルと高周波(RF)を組み合わせ、皮膚の再構築を促す治療です。ニキビ跡の凹凸や肌質の改善を目的として使用されます。

サブシジョン

皮膚の下で瘢痕を引っ張っている線維性の組織を、針などを用いて剥離する治療です。特にローリング型のニキビ跡で検討されることがあります。

CO₂フラクショナルレーザー

皮膚に微細な点状の熱損傷を与え、創傷治癒過程を利用して肌の再構築を促す治療です。

TCAクロス

高濃度のトリクロロ酢酸(TCA)をニキビ跡の凹みに局所的に塗布し、皮膚の再構築を促す治療です。特にアイスピック型など、深く小さな凹みに用いられることがあります。

キュアジェット

針を使わず、高圧のジェット噴射によって薬剤を皮膚に届ける治療です。薬剤の注入に加え、ジェット噴射による機械的な作用を利用し、ニキビ跡の凹凸へのアプローチが検討されます。

適応や使用する薬剤、施術方法は、ニキビ跡の状態によって異なります。

また、複数のタイプが混在している場合には、異なる治療を組み合わせることもあります。

西大寺駅前A皮膚科では、ニキビ跡の状態に応じて、これらの治療から適した方法をご提案しています。

ただし、治療による改善の程度には個人差があり、複数回の施術が必要になる場合もあります。

ニキビ跡を残さないためには、早めのニキビ治療も大切

ニキビ跡の治療だけでなく、新たなニキビ跡を作らないためのケアも重要です。

炎症の強いニキビを繰り返している場合、皮膚の深い部分までダメージが及び、瘢痕が残る可能性があります。

また、ニキビを無理につぶしたり、炎症を長期間放置したりすることも、ニキビ跡につながる要因となる場合があります。

そのため、現在ニキビができている場合には、ニキビ自体の治療を継続し、炎症をコントロールすることが大切です。

まとめ|ニキビ跡の種類を知ることが治療の第一歩

クレーター状のニキビ跡には、アイスピック型・ボックスカー型・ローリング型の3つの代表的なタイプがあります。

同じニキビ跡でも、形状や深さ、皮膚の内部の状態によって、適した治療方法は異なります。

また、研究では1つのニキビ病変から萎縮性瘢痕が形成される可能性も報告されており、ニキビの段階から適切な治療を行うことが重要です。

西大寺駅前A皮膚科では、ニキビ跡の種類や肌の状態を確認し、お一人おひとりに合わせた治療をご提案しています。

ニキビ跡や肌の凹凸が気になる方は、お気軽にご相談ください。

次回は、ニキビ跡の種類に合わせた具体的な治療方法や、複数の施術を組み合わせた治療について詳しくご紹介します。

参考文献

1.

Tan J, et al. Prospective Study of Pathogenesis of Atrophic Acne Scars and Role of Macular Erythema. Journal of Drugs in Dermatology. 2017;16(6):566-572.

https://jddonline.com/articles/prospective-study-of-pathogenesis-of-atrophic-acne-scars-and-role-of-macular-erythema-S1545961617P0566X

2.

Fabbrocini G, et al. Acne Scars: Pathogenesis, Classification and Treatment. Dermatology Research and Practice. 2010.

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2958495/

3.

Kravvas G, Al-Niaimi F. A systematic review of treatments for acne scarring. Part 1: Non-energy-based techniques. 2017.

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5965325/